持田区は人口70名、世帯数23戸の町内でも小規模な集落です。区内ではご近所同士が助け合う「持ちつ持たれつの持田」を合言葉に、小規模という地域特性を活かして子どもから大人までが共に楽しむことのできる世代間交流・住民参加型の行事を行ってきました。
近年では、児童数の激減に加え、ひとり暮らし高齢者世帯が全世帯の27%を占めるなど少子高齢化が進んでいます。このため、持田区では平成23年1月から高齢者の安否確認を目的とした「黄色いハンカチ運動」を始めました。これは、高齢者(特にひとり暮らし高齢者)が今日も元気であるという印として、朝、家の玄関先に黄色いハンカチ(旗)を掲げ、それを夕方に片付けるという作業を毎日行い、老人クラブのメンバーを中心として組織された「見回り隊」が高齢者宅を回り、ハンカチの状態を見て安否確認するというものです。この運動をひとり暮らし高齢者に限定すると、高齢者を狙った悪質な訪問販売が想定されたので、区民の協力を得て全戸の玄関に黄色いハンカチを掲げています。
このような取り組みを通して、持田区では限界集落に近づいてきているにもかかわらず、あちらこちらから区民の楽しそうな笑い声が聞こえてくるようになったそうです。